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設立趣旨書

設 立 趣 旨 書


1 趣 旨

「データを復旧することで社会に貢献する」という信念の下、データ復旧業に携わる者たちがデータ復旧技術のあくなき追求をもって自己の技術を高め、それにより業界全体の技術を向上させ、データロストで困っている方のデータを救い、情報化社会の発展及び活発な経済活動の促進に寄与することを目的としています。

2 申請に至るまでの経過

データ復旧業界は、2000年ころ、世の隅っこでデータロストして涙する人々のニーズをうけ、生まれたと記憶しています。その後、デジタルデータの重要性や大容量化に伴い、データ復旧業界はますます必要とされ、各社はそれぞれにデータ復旧技術を習得し挑んできました。高い技術が必要とされるデータ復旧業界ですが、研究者や指南書がほとんどなく、各社各人が自己努力によって復旧技術を習得してきた背景があります。
このような中、2011年3月11日の東日本大震災の折に、流されたり衝撃を受けて壊れたりする情報機器を目の当たりにし、データ復旧各社がさまざまな形で復旧作業に手を尽くしたものの、障害後の応急処置の不手際などもあり、障害を受けたメディアの多くを救えなかったという現実とも直面しました。このようなときに業界団体として注意喚起し、各社が協力し合って復旧作業の協力体制を築けていればという思いが沸き起こりました。
また、ある特定モデルのHDDの故障が相次いだことがありました。障害が進むと復旧が大変困難なモノでした。依頼されても復旧ができないという案件が多数発生しました。このような復旧困難案件は1社だけの復旧技術情報だけではなく、各社の技術者が皆で知恵を絞り、そして時にはメーカーの協力や海外の復旧ツールを開発している会社とも協調する必要があるのではないだろうか、と考えさせられました。
しかしながら先ほど挙げたとおり、この業界は自己努力(英語力・資金力・理解力等)によって手に入れた技術であるため、易々とは同業者に手の内を明かせないという考えが今もあるように思います。このため、技術を蓄積し教えたり質問したりという場も用意できていませんでした。
この現状を打開したいと、2014年頃、有志がデータ復旧技術研究会を立ち上げました。最初はネット上での情報交換という小さな輪でありましたが、今では技術者同士がデータ復旧案件の報告や復旧相談、診断会などをおこなっています。
 そして2015年、技術者同士が協力し合って復旧業界を引っ張り高めていこうと特定非営利活動法人として設立したい旨を話し合いました。なぜ特定非営利活動法人を選ぶかというと、東日本大震災の折、各社がバラバラに復旧作業をおこなったため、資金援助もほとんどなく、各業者が活動資金を負担しました。この点、非営利活動ということであれば、災害時の活動資金も調達しやすいと考えました。
 また、普段の業務の中で「まさか自分がデータを失うことになるなんて」、ということをよく聞くのですが、データロストは誰にでも起こる可能性があるものですから、いざというときのため、データを復旧できる技術者たちがここにいるということを、社会にアピールし、不特定多数の方々の安心という利益につなげたいと思いました。
会社同士が集まる集団ではなく、技術者一人一人が自発的に参加する研究会にしたいと考えていますが、有事の際の決め事は、有事に直面してからでは遅いので、普段から業界の技術者同士、有事の際の決め事をし、訓練をし、親睦をはかり、日々復旧技術の向上を図りたいと考えました。このため、この団体を法人として世に認められる形で立ち上げ、強化していこうと考えたのです。



平成27年 7月 15日
       特定非営利活動法人データ復旧技術研究会
            設立代表者 成  田  賢  司